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コリー達に囲まれて

ブリーダーとして、コリー達と共に過ごす日々の記録です。画像や動画や記事の無断使用を禁じます。


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Category: 飼育   Tags: ---

コリー:トトロに舌を巻く

ラフコリー専門ブリーダー
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2011年10月以降に交配予定の胎の
子犬の仮予約を受付中です。
「子犬情報」のページを御覧の上、お問合わせ
下さい

子犬情報
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何ヶ月もかけて犬舎中の片付けをしているのですが、
何年も締め切りだった箪笥の引き出しの底や本棚の
奥から数十年も前の写真や領収書が出てきて、あの時は
あんなことに無我夢中だったんだとか、必死で頑張って
いたなぁと忘れていた過去の記憶が鮮明に蘇ってきます。


事故で死んだ馬の遺髪、交配に送った台メスがケンネル
コフに感染して戻ってきたのに気付かず、それが移って
手遅れで死んだ1頭目のコリーのノエルと一緒に写った
写真、父がスモモの樹に噴霧した農薬に定着剤を入れて
なかった為、たまたま降った雨で流れた農薬混じりの
水たまりを踏み足指を舐め有機リン中毒で死んだ2頭目の
サリーの写真・・・
私が愛情の全てを注いで可愛がった馬と、私がもっとも
手間暇かけて育てた2頭のコリー達は皆、悲惨な死に方を
しました。


厩舎の構造上のことが原因の不可抗力、交配に送った時期と
交配先の管理が悪かったという不運、そして他人のせい・・・
と言えなくもないですが、それでもやはりオーナーであった
私に3頭の死の責任があると思っています。


その不幸な死に方をさせた3頭と暮らした時が、私にとって
最も幸せで楽しい時だったようにも思います。会うたびに
長い時間話し込んでしまう仲良しのホンダのディーラーさん
には「玉井さんは本当にエネルギッシュで前向きで驚く」と
言われたりはしていますが、私本人は、もうあれほど情熱の
ありったけを何かに注ぎ込めるだけのエネルギーは残って
いないように感じています。


ですが、人生の折り返し点を過ぎた今、もう一度かつての
コリーの2頭飼育の時代のような愛情の注ぎ方、手間の
かけ方、訓練の仕方をしてみたいと願っています。
当時と今とでは、飼育頭数が10倍、しかも繁殖をして
いますから、1頭の犬にかけれる手間も時間も10分の1
以下です。


「頭数が増えても愛情は変わらない」なんていう人も
いますが、私はそれが正しいとは思いません。愛情は、
対象にかける“思い“と対象にかける“時間“の合算です。
“思い“が強くても、“時間”が足りなくては、愛情は
不十分なのです。


イスラム圏の女性のように一夫多妻で満足できる人なら
ともかく、私のように一夫多妻制度で満足できる女性の
心理が理解できない人間にとっては、21頭対1人では
犬に申し訳ないなぁ・・・というのが本音です。
今のように1頭にかけれる時間が足りなくては、どれほど
利口な犬でも才能を十分に伸ばしてやることができません。


今日のこと、とても驚くことがありました。うちにいる
1歳のトトロですが、この子はブランディとメガという
うちでは最も賢いのが生まれる可能性が高い組合せの
父母犬から生まれた子で、初めから利口だろうなと想像は
ついていましたが、思った以上でした。


トトロの母のメガは引き戸を横に引いて開けて部屋に入り、
「ハウス」と命じた時にケージのドアが閉まっていると
前肢で手前に引いて開けて、自分から中へ入る子です。
病院へ行けば自分から診察台に乗ります。どれも特に
教えたわけではなく、犬が状況判断して勝手にやり始めた
ことなのです。


父犬のブランディは成犬になってから購入した子で、
ショーマナーは完璧に入っていましたが、それ以外の
ことを教えてみた時、非常に覚えが良く、利口な子だなと
思いました。


その父母から生まれ、しかもブリーダーとして相当数の
経験を積んだ後の私が、帝王切開で生まれたのを誕生の
翌日から人工哺乳で育て、十分な英才教育も行った子
ですから、幼児期の脳の発達は良いはずです。


が、いかんせん、その後の私には訓練をしてやる時間が
ありません。次から次へと産ませ育ててゆかねば犬達を
養ってゆけないからです。だから同胎犬たちが巣立った
後は、余所へ行った同胎犬達よりもずっとずっと少ない
訓練時間しかトトロには与えられていなかったのです。


犬の群れの中でワイワイと育った長屋育ちのトトロ君が
今朝行った行動は、こんな風です。


昨日から2段積みしたケージの下段ではなく上段にトトロを
入れるように変更したのですが、昨日、最初に上段ケージに
入ることを教えた時は、私が、下段のケージの扉を片足で
押えて閉まった状態にしたまま(両手が荷物で塞がって
いました)、扉が開いた状態の上段のケージを荷物を持った
左手の甲で叩いて、トトロに「ハウス」と命じたのですが、
トトロはすぐに私の意図を理解し飛び乗りました。


そして今朝は、トトロをケージのある部屋に入れたとたん、
自分からダ~っと2段積みケージの所へ行ったと思ったら
扉が閉まった状態になっていた上段ケージの扉と本体の
わずかな隙間に鼻先を突っ込んで頭を左へ振りました。
そうやって扉と本体の隙間を広げておいて、すかさず
隙間に左前肢を入れ、振り払うようにして上段ケージの
扉を開いておき、ピョンとケージの中へ飛び込んだのです。
惚れ惚れするような鮮やかな身のこなしでした。


鼻と頭でこじ開け、前肢で扉を開いて、飛び乗るという
3連の動きを瞬時にやってのけた運動神経と臨機応変な
頭の使い方に、何十頭ものコリー達を育ててきた私が
舌を巻きました。


動作を分解して理解させ習得させたわけではありません。
トトロに教えたのは、ケージに入ることが「ハウス」で
あるということだけです。あとはトトロ自身の判断です。


こういう“素”の頭の良さを持った犬を訓練の達人が
十分な時間と愛情をかけて育てたなら、いったいどれほど
賢く、情緒豊かな犬に育つだろうか・・・
もったいないんですよね。身体が3つ欲しいくらい時間が
足りない私のような職業ブリーダーが飼っているのは。
本当にもったいない・・・


だから、日々、犬達に申し訳ないと思いながら、犬達の
ウンチ拾いと御飯作りに精出しています。
時間が欲しい・・・



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